イントロダクション

話題性に頼ることなく、映画でしか成し得ない本当の独創性にこだわって、当時20代の若者たちの参加によって独立プロで製作し、1988年に劇場公開された劇映画『ゴンドラ』。

完成から30年を経て今、美しい映像と幻想的な色彩に透明なメッセージを封印して、ひとりの少女の“心の対話の物語”を刻みこんだこの作品のリバイバル上映が決定!

古いけれど新しい・・・大事な忘れ物を思い出させてくれるこの映画を、ますます先が見えにくくなったこの現代に彷徨い、浮遊する、たくさんの“孤立する魂”に、今、あらためて届けたい。

1987年公開時のプレスは、こんな文章でした。

 どうしたってひとり......だけど....... 
 どこかに大切なものを置き去りにしたまま気づかぬうちに流れてゆく現在(いま)
 心のよりどころもなく、都会の片隅にうづくまる一人の少女がいた。
 虚空をみつめるその瞳に、何が見えているのか。
 彼女の心の中には、もはや帰ってゆくところもないのか。
 その小さな体から発する声にならない叫びを、どうすればいいのか。
 言葉に飾られたやさしさだって必要かも知れない。 
 しかし、そんなものは彼女の前では無力に近かった。
 言葉を越えた、もっと力強いやさしさを持ちたい ‥‥‥。
 生きることって、そんなにつまらないことじゃない......
 ‥‥‥ 今、少女のみつめる風景や声にならない叫びを、“かがり”という主人公に託して、
 まだどこかにいる、すべての“かがり”へ‥‥‥。

 

作品データ

オリジナル・フィルム35mm/スタンダード/イーストマンカラー 
1985年撮影/1986年完成/1988年劇場公開作品/劇映画・112分 
現像=株式会社 IMAGICA(当時 東洋現像所) 
フィルム=EK5247 ・EK5294 
カメラ=ARRIFLEX ⅡC・B・V 
レンズ=CINEOVISION(シネオカメラ)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
デジタル・リマスター版 2016年 Teamゴンドラ 製作/2017年リバイバル公開